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CUSTOM ORDER SHELF

スタイリストの黒田さんとは神泉のご自宅の改装にも伺った御縁もあって、ざっくばらんに色々ご相談して頂ける間柄だと思っている。
彼女独特のリズムというかテンションというか、迷い始めるときの“どうしようどうしよう”という黒田節を聴くのもぼくには楽しみのひとつで、“どっちも良いのにどちらかを選ばなくてはいけない”状況でツボというか悦に入り、ムギュムギュしている彼女の顔を見るのは面白いのだ笑。
今回は雑誌の連載ページで、黒田家伝来のホーモツに手を加えて、新しく命を吹き込むという企画としてお声掛け頂いた。ホーモツはいくつかあって、ぼくら向きの品物をじゃあこれとこれ、と選んだのち、どうやって作り直すかというのは完全に一任されている。
この他にも伝来キャンバス的な生地でバッグを作るのも完成させた。
20年も前ではないが、彼女のご自宅の改装に伺っていた時、父上のことを「おとうちゃま」と呼ばれていたのを耳にして、これはタダならぬ庶民の家庭ではないぞと思ったがやはりそうだった。
ぼくも細川の殿様に仕えていた家なので、例えば「畠山」などと聞くとピクリとするのは遺伝子のせいかとも思っている。
ともかく、伝来のホーモツに手を加えさせて頂くのだから失礼のない様に、全力で向かうことにしたのだ。
以前から扱っているフランスの松を使うことにしたのは、ヤニっぽい脂がきちんと残されているところが好感触で、松らしさを大切にしている材料だから。彼の地の林業職人をインスタでフォローしているのだけど、非常に手際よくそして荒っぽくない洗練された手法で伐り倒す「伐倒術」を備えているのを見ると、材料にする過程でもきっと独特の洗練があるのだと勝手に感じ入っているからに他ならない。
抽斗の幅を合わせていくと、どうしても無垢のものでは解決できない場面もあった。そこにはイングランド舶来の荷にクレートとして使われていた合板を用いて解決。これらのバトンを最後にユーザーに手渡す役目のぼくは、今回は釘を使わない手法で纏め上げた。
抽斗は伝来のホーモツ。

dimension H700mm W420mm D365mm
materials French Pine
参考価格 120,000円〜(引き出し別)
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